vol.40


怒り、憤り、涙にならない涙に悩まされている!
そして俺は、ロックを生きているのである。


 FUJI ROCK FESTIVALから始まった夏のフェスティバル・野外ライヴツアーも、無事に終了した。
 この5年間というもの、夏は各地で行われるさまざまなフェスティバルや野外ライヴに参加させていただいているが、観客動員は右肩上がりに増加し続けている。出演者の立場からすると、1人でも多くの観客の前で演奏するに越したことはないので、観客動員の増加は喜ばしいことこの上ないのだが(主催者しても同じはずだが…)、さて観客側にしてみると、いかがなものなのだろうという疑問が、若干頭をかすめる。
 いずれにしろ、誰もが楽しめ、誰もが満足する場など存在するはずがないのだが、そろそろ“フェスティバル=お祭り”と、限りなくライヴハウスの延長上にある“野外ライヴ”に、明確な線引きをしておいても良い時期なのではないかと思う。炎天下、逃げ場がどこにもないような状況下で、何時間もお目当てのアーティストを待ち続ける観客の熱意に相当するだけの演奏ができたのであろうかと、出るはずのない答えを求め自問自答するのである。
 ホテルから会場、または楽屋から演奏会場への移動の車両の中から眺める風景は、どれも生涯忘れることのないであろうものだった。絶え間なく降り注ぐ夏の雨の中を、雨合羽を着込んで楽しそうに手を繋いで歩いている若い男女、長崎・稲佐山の長い坂道を無言で黙々と歩いている男子2人組、その瞬間瞬間が楽しくて仕方がないといった感じの6〜7人の男女混合グループは笑いっぱなしだった。さまざまな状況のもと、自分を励ましながら、また、友人を気遣いながら、どこかで聴いたあのうたを生で演奏している場所へと向かっていた。その誰もが自分の意志で、生の音楽を聴きに行こうと決心し行動していた。素晴らしい! 本当にやりたいことなら、身銭を切ってやるもんね。
 タダ酒、タダ見が当たり前で会場へいらして、幼稚な文章を書いて演奏者や主催者を偉そうに批評している似非業界人の皆様、現場へも来ないで傍観者を決め込みながら、事実と相反した報道をしている似非業界人の皆様、あなたたち最低! 俺は感動し、歓喜にむせび泣いている! 俺は、怒り、憤り、涙にならない涙に悩まされている!
 そして俺は、ロックを生きているのである。早過ぎた秋に包み込まれていた葉月の日本での物語だ。


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※SAへのバンド出演依頼 、タイセイ(SA)含むBoo Zee LoungeクルーへのDJ出演依頼、 ブライアン・バートンルイスへのDJまたはMC出演依頼は、familiesまで。   ※本サイトへのご意見、ご感想はこちらへ