そのアースシェイカーよりも、さらにキャリアあるBOW WOWに、ステージはバトンタッチされる。彼らは'75年に結成され、'76年にデビュー、'82年からは海外に進出、'83年にはメンバーチェンジと同時にバンド名表記をBOW WOWからVOW WOWへとチェンジ、'90年には解散するが、'98年にオリジナルメンバーでBOW WOWとして再結成。25年以上に及ぶ活動歴には、紆余曲折があった。しかし、いまだにロックし続けていることに、まず驚かされる。しかも、活動歴の上にあぐらをかくのではなく、今もバンドはエネルギッシュだ。
 「Let It Rock」から始まったステージ。長いキャリアに裏打ちされた、充実したバンドサウンドが響く。一朝一夕では生み出すことのできない音の厚みやアンサンブルは、さすがだ。この曲は疾走感を持っているのだが、決して一直線なそれではなく、常にうねっている。そこに山本恭司(Gt,Vo)が英詞を乗せてゆくと、陳腐な表現だが外タレのようだ。
 3曲目「Rolling Free」では、斉藤光浩(Gt,Vo)にヴォーカルをチェンジ。日本語詞を中心にした、吐き付けるようなヴォーカルだ。テレキャスを使ったギターソロも含めて、山本恭司とは違ったロックンロールスタイルを持っている。そこから続いたのは「Signal Fire」。初期BOW WOWの代表曲のひとつであり、あの故hideも大好きだったナンバーだ。各メンバーがメインとなったソロ的なセクションを、次から次へと盛り込み、随所にユニゾンの決めフレーズも挟み込んでいる。息を飲む瞬間の連続だ。インストナンバーだけに、高度な演奏力、アレンジ力が必要とされるナンバーでもある。それを、笑顔を絶やさずプレイしてしまうのは驚きだ。
 ここでゲストが呼び込まれる。そのゲストとは厚見玲衣。VOW WOW時代のキーボーディストだ。彼を加えた編成でプレイされたのは、山本恭司がギターを始めるきっかけとなったギタリスト、ジミ・ヘンドリックスに捧げたナンバー。アメリカ国歌をモチーフにした、ミッドグルーヴの大作だ。山本恭司のメロフレーズが冴え渡る。さらに、山本恭司と厚見玲衣のソロバトルを盛り込んだナンバー、今日のために作ってきたロックンロールナンバー「Feel Alright」などが続く。
 そして、最後にプレイされたのが「Theme Of BOW WOW」である。斉藤光浩がコードリフをかき鳴らす中、山本恭司が一度ステージ袖に引っ込む。で、Aメロになったところで再登場。その姿は…何と、イギリス・レディングフェスティヴァルの再現だ。金色のフェニックスが羽ばたくヤマハSGモデルを手に、歌舞伎で使う連獅子のヅラを付けて出てきたのである。BOW WOWは、イギリスで行なわれている歴史的なロックイベントに、'83年に日本のバンドとして初めて登場。そのときに山本恭司は、その格好でギターを弾きまくり、イギリス国民を沸かせたのだった。今回は、野外イベントはレディング以来ということで、再現ということになったらしい。富士急には、レディングそのままの熱狂的な光景が広がっていった。









1.Let It Rock
2.R&R tonight
3.Rolling Free
4.Signal Fire
5.Amazing Grace 〜 James In My Casket
6.Introduction 〜 You're mine
8.Feel Alright
9.Theme Of BOW WOW