何というか、彼のサウンドはとにかく文章にしづらい。言葉にしにくいわけではなく。それは、彼が常々意図しているところなのだけれど(それぞれの捉え方をしてほしいという意味で)。そしてまた、聴くたびに新たな発見があり、それによって違う見方もできる。
 が、今回のステージは、比較的わかりやすく、誰にも同じような絵が想像できたのではないだろうか。それは、“トランス”というテーマがあり、トリップできる、踊れるサウンドが中心になっていたからだ。そして思惑通 り、ある種ドラッグ的要素を持つ彼のサウンドは、見事に空間ごと、そこにいる人々を飲み込んだ。
 とはいえ、前半は“踊らせる”よりも、比較的“聴かせる”サウンドが多い。新曲「Re-communicate」では、「SPACE PARADISE」にも通じるハジけるようなポップ感で、観客のハートをわしづかみ(笑)! 今回のライヴタイトルでもあるプログレッシヴなナンバー「summer fade」では、オルガンで躍動感あふれるサウンドをプレイしてみせた。
 “Pf 01 summer”でプレイされた「TOY BOX IN THE MORNING」「SEQUENCE MEDITATION」、それに続く「WHISPER CITY 2001 mix」は、どれも懐かしく、そして長い年月を経たせいか、また新鮮でもあった。
 そして、R2-D2とC3PO(どちらも映画『スターウォーズ』のキャラクター)の登場後に続くのは、またしても新曲「Robots」。使っている音色も、ロボットというテーマも、ともすれば無機質な部分だけが強調されたサウンドになりがちなのに、不思議と温もりが伝わってくる。それは、彼が描く世界だからなのだろうか?
 中盤の締めくくりは、「LOVE & JOY 2001 mix」と「i〜crossin' the star〜」。ここでゲストとして木村由姫が登場! キュートでパワフルなヴォーカルで会場を沸かせ、花を添えた。
 後半はお待ちかねのトランスワールド! “NONSTOP TRANCE MIX”では、「NIGHT WAVE」「AGAINSRT THE RULES」など、accessサウンドでもよりビート感やグルーヴ感の強いものがトランスに生まれ変わり、さらに大きな音の渦を描く。「SPACE PARADISE」や「ICE BRAKER」「GATE II」「GATE I」もまた、それぞれに新しい姿に生まれ変わり、そのビート感に全身を揺さぶられる。
 そうして迎えたエンディング。トランスサウンドにトリップしたままの頭と体に、ピアノで奏でられた「Vintage」が響き渡り、青い無数の羽が宙を舞った「THE ELECTROMANCER〜KANASHIMINO KAWAWO YOROKOBINO OKAWO〜」で、美しくその幕を閉じた。
 大歓声に呼び込まれたアンコールでは、これまた懐かしい「夢を見たいから」。でも原形をまともに留めないあたりは、実に彼らしい。そして本当のラストを締めくくるのは、おなじみ「Neo Age」。まばゆいばかりの光に包まれたラストは美しく、そしてまた秋への期待をそれぞれの胸に落としていった。