


|

うで立てで鍛え上げられたGenkiの肉体と、小柄でスレンダーなMariの体から、勢いよく繰り出されるパワフルなヴォーカル。その歌声が、ライヴがスタートした瞬間から、聴く者の心臓を突き抜けてゆく。そこへYujin(Gt)、Takeo(Ba)、Daigo(Dr)が奏でるヘヴィなサウンドが絡まることで、より高まっていったオーディエンスの興奮は、かたちを変えながら、ライヴ終了まで衰えることがなかった。
しかし私には、その興奮から我に返った瞬間があった。それは、ひとつの塊としての激しくヘヴィなサウンドの中から、音の粒ひとつひとつがキレイに聞こえてくることに気付いたときだ。その演奏テクニックには、思わず聴き入って、立ち尽くしてしまったが、そのあとは、元の状態よりも、より興奮が増していった。
そしてこの日、ファンにとって何より嬉しかったのが、“近い将来、世界へ行く”という、頼もしい言葉が聞けたことではないだろうか。もちろん、私自身もそれを期待していたし、“世界へ”という言葉も、当然のことのように納得してしまう、ハイレベルなライヴだった。
ところで、このところライヴなどで、アーティストの口からよく聞く言葉がある。それは、あのニューヨーク・マンハッタンを襲った惨事のことだ。そして彼らは言う。“こんなとき、自分たちにできることは、音楽ぐらいしかないから。音楽で心を癒したり、勇気づけることくらいしか…”と。それは、この日のGenkiも例外ではなかった。
しかし、彼らには音楽くらいしかないのではない。計り知れないパワーを持つ音楽がある。この日、私はそれをあらためて実感した。
|
|