CHARAのツアーのときかな、一番急接近したのは。
毎日朝から晩まで一緒にいましたから(笑)

●さまざまな活動をしている2人が、このユニットを結成したキッカケは何だったんですか?
會田
「知り合ったキッカケは、圭くんが所属するバンドGREAT3と、僕が所属するバンドFOEを通じてですね。もう10年ぐらい前になると思うんですけど、2人が急接近したのは(笑)FOEが3年前ぐらいにアメリカに行くことになって、圭くんにベースをお願いしたときから。で、前から“何か一緒にやりたいな”っていうのは考えてたんだけど、そういう機会もなかなかないし、どうすれば一緒にやれるのかなって考えてて。で、よく考えて“2人でやればいいじゃん!”って思ったのが結成のキッカケですね。圭くんのデモテープを聴かせてもらったときも、すごくいいなって思ったし、発想がパッパッって浮かんできたんですよね。こういう音でこういう世界観だって」
●10年間の間、親交は深かったんですか?
高桑
「うん。お互い違うバンドで活動してたので、対バンをしたりレコーディング現場が一緒だったり。それで、たまに一緒に飲んだりとか。あんまりしてなかったけどね(笑)。で、FOEがアメリカに行く前、CHARAのツアーでなぜかアイゴンと2人バンマス(バンドマスター)をやったことがあって、そのときかな、一番急接近したのは。毎日朝から晩まで一緒にいましたから(笑)」
●そのときから、ユニットのコンセプトは決まっていたんですか?
高桑
「というか、もともと趣味で書き溜めているデモテープがたくさんあって(笑)。それが自分の中で宙ぶらりんになっている状態だったので、その膨大な曲の中から“アイゴンとやるならこんな感じ”って選んだものを聴かせたら気に入ってくれて。それで“すぐに録ろう”っていう話に。だけどまぁ、家に簡単に録れる機材があるので、別にバンドじゃなくてもいいって。とりあえず着手したって感じで、それと並行してユニット名とかライヴとか方向性が決まっていったっていう」
●ユニット名は、どの段階で決めたんですか?
高桑
「ユニット名を決める前にライヴが決まっちゃったので、とりあえずユニット名を決めようと(笑)。で、2人で夜中のファミレスに行って、ああでもないこうでもないとか言いながら100個ぐらいユニット名の候補を出して(笑)。で、最終的にHONESTYに決まったんですけど」
●ビリー・ジョエルは関係してないですよね?
高桑
「いや、関係してますけど(笑)。まさに出どころはビリー・ジョエルの『オネスティ』(78年アルバム『ニューヨーク52番街』収録)なんですよ」
會田「“H”から始めたいとは言ってたんだよね」
高桑「そうそう。途中から“H”から始まるユニット名がいいって話になって。でも、考えているうちに朝方になってきちゃって、2人とも眠気と疲労が溜まっている状況の中で、僕が冗談半分で“オネスティ…なんちゃって!”みたいな感じで言ったら、“それ、良くないか?”って(笑)。でも朝方だったので、最終的な判断は次の日起きてからにしようと。で、次の日、電話で“起きたけどオネスティでいいと思う”って(笑)」

また思いつきで言いやがったって思ったんだけど、
でも、それができたらカッコイイなって(笑)
●その後、ライヴの準備はどのように?
高桑
「ライヴも2人だから、弾き語りみたいな感じでやろうって話は漠然としてて。なんだけど、ライヴ3日前ぐらいにアイゴンが突然、“3人目のメンバーとしてテレビをステージに置いて、ドラムの映像を流しながらそれに合わせて演奏するのはどうかな?”って冗談混じりで。“また思いつきで言いやがった”って思ったんだけど、でも、それができたらカッコイイなって(笑)。それから、3日間かけてアイゴンにビデオを作ってもらって、その間に僕はカラオケを作って、共同作業でライヴにこぎつけたと(笑)。それで、2人+テレビ1台というライヴスタイルを確立したんですけど」
●今もそのスタイルで?
高桑
「基本的にはそうですね。2人の間にテレビを置いて、そのテレビに某有名ドラマーの映像を流して、それに合わせて演奏するという」
●そのアイディアはどこから浮かんできたんですか?
會田
「それはぶっちゃけね、すごい昔に見たあるパンクバンドがいて、ベースがいないときはギターをギターアンプとベースアンプの両方に繋いで弾いたり、ドラマーがいないときは、その人がスタジオで録音したものに合わせて演奏したりとか。そのバンドはよくそういう実験的なことをやってたんですよ(笑)。そういうこともあったなって思って始めたのがキッカケですね」
高桑「そういう冗談っぽいことや思いつきみたいなことを、“冗談でやってます”っていうのではなくて、“自分たちはこういうことをやっている”って胸を張って言えるところまで持っていくのが、このバンドの楽しさっていうか」
會田「だからSEも、“オネスティだからビリー・ジョエルの『オネスティ』でいいか?”って(笑)。それも定番になってて、サビの♪オ〜ネスティ〜ってところで2人が登場するっていう。そういうことも真剣にやるっていうか(笑)」
●4/27に下北沢シェルターで行なわれたワンマンライヴは、どうでした?
高桑
「まぁ、いつものような感じで。あの日はドラムを出さなかったんだよね?」
會田「うん。ドラムの話で思い出したんだけど、ファーストアルバム『HONESTY』に収録されている『ミラージュ』って曲の最後にギターソロがあるんですけど、HONESTYをはじめた頃のライヴで、たまたまその日の最後が『ミラージュ』だったから、“最後だけ本物のドラムが登場したらおもしろくない?”って話が出て(笑)。で、圭くんにGREAT3の賢ちゃん(白根賢一)に電話してもらって…」
高桑「“明日、空いてるかな?”って(笑)。それで頼んだら“えっ!? いいけど何曲やるの?”って聞かれたので“1曲の半分”って(笑)。“ちゃんとやらせろよ!”って言われたんですけど(笑)」
會田「それも定番になりつつあって、対バンした人にお願いして一緒に出演してもらったり。大体僕ら、テレビを含めてフロントだけで済んじゃうので、他のバンドのセッティングのまま最後の曲だけ出演してもらったり」
高桑「わりとこう、イレギュラーなことを本気でやるって感じですね」

“AMERICAN ROCK”っていう言葉自体が
わりと記号化されている感じがいいかなと

●前作『HONESTY』から1年以上経っているのは、ほかの活動が忙しくて?
會田
「そうですね。オネスティ以外にも、お互いがバンド活動やサポート、レコーディングにも参加しているから“オネスティはお遊びでやっているユニット”みたいに思われがちなんだけど、この1年間、ライヴはコンスタントにやってきたんですよ。で、ライヴで新曲もやりたいし、2枚目も作りたいみたいな話で進んできたというか。だから、この1年間は空白の時間ではなかった」
●今作『AMERICAN ROCK』は、前作に比べてシンプルな仕上がりになっていると思うのですが、そのあたりは意識したんですか?
高桑
「意識というか、今回は書き下ろした曲も少ないから、それに関しては何とも言えないですね(笑)。まぁ、意識してシンプルにしたってわけじゃないんだけど、そういうのに悩んで時間をかけるのは、レコーディングも然りだけどオネスティに合わないっていうか。もちろん、作り込まないことが良いことだとは思わないけど、僕らに限ってはそんなに時間をかけないほうが良いんです(笑)。まぁ、思いついたことはどんどんやっているし、自分の家で作業していることもあって、結果的にシンプルに聴こえるんだと思いますよ」
●『AMERICAN ROCK』というタイトルは、どこから?
高桑
「前作の『HONESTY』もそうなんだけど、ジャケットは僕が作っていて。で、ちょうどレコーディング中のとき、もちろんジャケットも作らないといけないのでアイディアを練っていたら、手書きで“AMERICAN ROCK”って書いてあったらいいなって漠然と思ったんですよ(笑)。で、星があるっていうイメージも漠然と浮かんで、そのときにジャケットのイメージからタイトルを思いついたんです」
●ジャケットの雰囲気にインスパイアされたと?
高桑
「ほんとそうなんですよ。わりと早い段階で“AMERICAN ROCK”って思いついてたんだけど、タイトルがタイトルなだけに、アイゴンに言うのが恥ずかしくて(笑)」
●僕の印象では、曲の雰囲気とタイトルが合っていると思ったんですけど。
高桑
「うん、でも本当に合っているって言うヤツもいれば、“全然アメリカンロックじゃねぇ”っていうヤツもいるし(笑)。だから、なんか“AMERICAN ROCK”っていう言葉自体がわりと記号化されている感じがいいかなと。意味の取り方は人それぞれだと思うけど、まぁ、いい意味での誤解もあるだろうし。なんか、枠が大きすぎていいかなと思って(笑)」

僕らが育ってきた時代のアメリカンロック…
そういうキーワードやテイストがググッと集まってくる感じ

●ちなみに、曲のセレクトはどういう感じで?
高桑
「曲のセレクトはアイゴンなんですよ。僕がバーって一気に曲を聴かせて“コレとコレとコレがやりたい”って感じで(笑)」
會田「中には今年に作った曲だけじゃなくて、へたすると10年前ぐらいに作った曲もあったり(笑)。だから、圭くんに“この曲やりたい”って言ったら“これは、アイゴンが歌ってくれたらいいけど…”っていうこともあって」
高桑「なんか、今さら歌うのが恥ずかしいっていうか(笑)」
會田「でもさっき言った、冗談がわりと納得する感じじゃないけど、別に圭くんも冗談で曲を作っていたわけじゃないと思うし(笑)。なんか、そういう思いつきとかいろいろなことが、作業をしていく段階で集まってくるんですよね。『AMERICAN ROCK』っていうタイトルもそうなんですけど、バックグラウンドにブルースとかそういう音楽があるアメリカンロックじゃなくて、イギリス人の見たアメリカンロックや、日本人の見たアメリカンロックも当然あるし、特に僕らが育ってきた時代のアメリカンロック…たとえばニューウェーブの頃とも言えるし。なんか、そういうキーワードやテイストがググッと集まってくる感じ。すると自然に、この曲が入るんだったらこの曲も入っているほうが自分たちも聴きたい作品になる、って思うから。それで僕が勝手に曲をセレクトさせてもらって」
●なんか話を聞いていると、次の作品もすぐに完成しちゃいそうなイキオイですね。
高桑
「まだ次作の予定はないんですけど、いつでも録れる態勢にはあります。あんまりバンバン出しすぎて安売りになっちゃうのもなんなので(笑)、このアルバムを聴き込んでもらって、そろそろ次が聴きたくなった頃に出そうかなと」
會田「このアルバムがドカーンと売れたら、プライベートスタジオじゃなくてどこかの島で(笑)」
高桑「今の俺ん家を切り取って、空輸でそのまま島に(笑)。雰囲気はそのまんまだけど土地が違うっていう(笑)。それもある意味贅沢」

10年前でも10年後でもイマイチだった
と思うけど、今だから良いんですよね

ちなみに、2人が一番気に入っている曲は何ですか?
高桑
「難しいですね」
會田「僕は『TRUE 80%』が好きですね。自分で言うのもアレですけど、捨て曲なしっていうかipodで聴いててもずっと飛ばさないで聴ける感じ(笑)。たまに、どうしても最後に『Heart』が聴きたいっていうときはあるけど…。まぁ、自分の曲を聴きたいって言う俺も俺なんだけど(笑)」
高桑「いや、いいんじゃないですか(笑)。幸せなことだよ(笑)」
●高桑さんは?
高桑
「僕もそうなんですけど、『1984』とか自分の中で恥ずかしかった曲が、アイゴンと一緒にやることで安心して聴けるっていうか。そう言ったらあまり面白くないんだけど、ギターソロも含めてすごくイイ感じに仕上がったから好きですね。まぁ、恥ずかしいことを追求すると気持ち良くなってきたっていうか(笑)。恥ずかしいと言っても、ただ自分の中で恥ずかしいだけだったんだけど、そんな曲を今頃できたのがすごく良かったっていうか。それが10年前でも10年後でもイマイチだったと思うけど、今だから良いんですよね」
會田「“実は俺、この色のシャツも似合うんだ”みたいな感じ(笑)。普段だったら買わないようなシャツなんだけど、いざ買って着てみたらすごい気に入っちゃった、みたいな。そういう感覚は、ほかの曲にもありますね」
高桑「10年前に買ったシャツで、当時は着ていなかったんだけど今はよく着てる、みたいな(笑)。やっと追い着いたって感じだよね」
●しかも、今年はライジングサンに出演するということで、活動的にも目が離せなさそうですね?
會田
「そうですね。まぁ、ライジングサン(“RISING SUN ROCK FESTIVAL”)は初参戦ということですけど、みんなわりと僕らのスタイルを面白がってくれるので、ライヴは今までにやってきたことを継承していきたいと思っていますね」
高桑「あと、リリースのタイミングに合わせてインストアライヴもやる予定です」
會田「また思いつきで、普通にバンド形態でやるかもわからないし」
高桑「そのへんをいろいろと見せていこうかなと」
會田「私、脱いでもスゴイんです。みたいな(笑)」
(…シーン)
高桑「なんだそりゃ!?」(一同爆笑)

>>>アルバム全曲コメント